学習塾のチラシに「成績アップ実績」は必要か?

「○○中 1年 Aくん 英語 35点⇒90点」
「○○中 2年 Bさん 数学 60点⇒96点」
「○○中 3年 Cさん 5教科 380点⇒433点」


学習塾のチラシを見ていると、こんな感じで成績アップ実績を載せているのをよく見かけます。もしかすると、先生もチラシを作るとき同じように載せているかもしれません。

でも、この情報ってチラシの反響にどれくらい貢献しているんでしょうか?

「そりゃ、高得点をたくさん載せる方が良いに決まってるだろ」と考える人もいれば「ぶっちゃけ、要らないんじゃないの?」と思っている人もいるでしょう。

そこで今回は、たくさんの教室のチラシを作らせていただいている中で見えてきた、成績アップ実績についての面白い傾向をシェアします。

なぜ、成績アップ実績を載せるのか?


まずは、その理由から考えていきます。

言うまでもなく、学習塾の使命は「生徒の成績を上げること」です。保護者は、子どもの成績が上がることを期待して入塾させます。

よくある退塾の理由に「指導方法が子どもに合わない」、「子どもが辞めたいと言った」などがありますが、これらも突き詰めれば「塾に通わせたけど、結局、成績が上がらなかった」ことが原因であるのがほとんどです。つまり、一にも二にも「まずは成績アップ」というわけです。

実際、「塾選びの決め手は何か?」というアンケートを見てみると、圧倒的な1位が家から近いこと。その下は友だちが通ってること、料金が安いことと続いたあとには講師の指導力、成績を上げてくれるかどうか、実績はあるのかなどの回答が並びます。

一番の決め手になる「家から近いかどうか」は、今さらどうすることもできません。料金も安い方が選ばれやすい傾向はありますが、誰だって安売り競争には巻き込まれたくはないですよね。続いて決め手になるのが指導力の高さや実績になるのですが、これはどうやってアピールすればいいんでしょうか?

すでにお気づきのとおり、その手っ取り早い方法が成績アップ実績を載せることです。点数アップのデータを並べることで、「ウチの塾はこんなに指導力がありますよ」、「成績が上がった生徒がこんなにたくさんいますよ」と証明するんですね。

つまり、チラシの読み手(保護者)は成績アップ実績を塾選びの決め手としているのですから、「載せた方が良いのか?」という質問に答えるなら「もちろん、載せた方が良い」となります。

特に私がオススメしている「テスト対策チラシ」の場合は、チラシ内で取り扱う目玉商品が短期間でテストの点数を上げる集中授業です。ですから、たくさんの成績アップ実績があることは「受講するかどうか」悩んでいる人の背中を押す効果があるのは間違いありません。

では、他の情報よりも優先されるのか?


こう考えると、少し答えは変わってきます。

数ヶ月前、新しくご依頼をいただいた塾長とチラシ制作の打ち合わせをしていたときのことです。

私が「成績アップ実績のデータは集めていますか?」と尋ねると、塾長は「成績アップ実績はたくさんあるが、チラシには載せたくない」と言うのです。

その理由を聞いてみると、「成績アップ実績は、大手塾もどこでも載せている」、「成績を伸ばすのが大切なのはわかるが、ウチの塾は点数よりも大切にしていることがある。点数を取らせることが第一とは思われたくない」とのこと。

なるほど、一理あります。そこで、今まで点数アップの実績を載せていたチラシのスペースにどんな情報を載せるか。反響を得るのに効果的な情報は何かを考えました。


私が提案したのは、「塾長の思い」を載せることでした。

なぜ塾をはじめたのか、どんな思いで生徒を指導しているのか、絶対に譲れない塾のポリシーは何なのかなど、塾長の熱い思いをチラシに載せましょうと提案したのです。塾長も、「成績アップ実績を載せるよりも、その方が良い」と納得してくれたので、このやり方で制作を進めることにしました。

では、そのチラシの結果はどうだったのか?

結論から言うと、18,000枚の配布で反響8件。平均よりも少し高い数値が出ました。

この結果から、点数アップを訴求する「テスト対策チラシ」でも、成績アップ実績を載せなくても十分に反響が得られることがわかったのです。

これは面白い結果が出たぞということで、これ以降にチラシ制作のご依頼をいただくたびに「成績アップ実績を載せるか、どうか」は塾長との打ち合わせの中で決めることにしました。

数人の塾長からは「そのやり方いいですね」と賛同していただき、実際に成績アップ実績は載せずに塾長の思いを伝える方法を使いました。

正直に言うと、このやり方で反響が5倍、10倍など爆発的に上がったケースはありません。でも、平均よりも悪いというケースも今のところありません。

成績アップ実績を載せた場合とくらべると、同じかやや高い反響が得られると言ったところでしょうか。まだまだ実践した母数も少ないですし、時期による反響の差もありますのでハッキリとこのやり方のほうが良いとは断言できません。

しかし、塾長の思いや考え方に共感してくれた方が問い合わせてくることがほとんどなのは、大きなメリットになるんじゃないかと思います。

また、新規開校の場合は成績アップのデータはありませんので、別のやり方でも十分に反響を得られることを知っておくと役に立つかもしれません。

なぜ、成績アップ実績を載せなくても反響が得られるのか?


先ほどもお伝えしたとおり、成績アップ実績は「塾選びの決め手」になる情報です。

他にも、生徒の手書きの感想文や保護者の推薦文など「塾に通うことでこんなに変わった」という情報を載せるのも、先生の指導力の高さを証明する有効な方法です。

でも、これらは貴塾に興味を持つキッカケになる情報ではありません。あくまで、問い合わせをしようかと悩んでいる人に対して、最後にポンッと背中を押す効果があるだけなんです。

たとえば、A塾とB塾のどちらに問い合わせるか悩んでいるお母さんがいます。どちらの塾も家から近く料金も変わりません。でも、A塾が成績アップ実績を載せていないのに対し、B塾はたくさんの成績アップ実績を載せていたら?「どっちが良いか悩んだけど、たくさんの実績があるみたいだし、まずはB塾に」とこんな感じです。

それならやっぱり載せた方がいいじゃないかと思うかもしれません。でも、考えてみてください。問い合わせを悩む人は、必ずネットでその塾のことを調べます。教室のホームページはもちろん、レビューサイトのクチコミも隅々まで読むでしょう。

つまり、成績アップ実績は、チラシの限られたスペースに無理やり載せなくても、ホームページにたくさん掲載すれば大丈夫ということ。それよりも「他塾とは圧倒的に違う塾長のポリシー」を載せる方が興味を持ってもらいやすく、反響も得やすいわけです。


高反響のチラシを作るには「情報を伝える順番」が重要です。

まずは、チラシの存在に気付いてもらう(キャッチコピーでターゲットを絞り込む)。次に読み手に無視できない情報があることを伝える(オファー)。続けて、貴塾に興味をもってもらう(ストーリー)。最後に、この塾で間違いないと思わせる(成績アップ実績など指導力の証明)。この流れを無視して伝えたいことだけ伝えようとしても上手くいきません。

まとめると、成績アップ実績(高い指導力)は塾選びの決め手になるので、掲載することにマイナスはない。でも、もっと優先して伝えたい塾長の熱い想いがあるならそれをチラシに盛り込み、成績アップ実績はホームページに掲載するのがいいんじゃないかと私は思います。

ただし、例外もあります


それは「高校生の集客チラシ」です。

高校生集客のチラシ制作はおおっぴらに募集はしていませんが、お得意さまからのご依頼で制作することがあります。高校生向けのテスト対策はもちろん、大学受験準備講座などのチラシをたくさん制作させていただきました。

その中で掲載するかどうかでハッキリと反響に差が出たのが「難関大学の合格実績」です。これはもう、中学生の成績アップ実績の反響とは比べ物にならないくらいにハッキリと差がでました。

もし、先生が高校生を集めたいと考えていて、なおかつ難関大学に合格させた実績をたくさん持っているのなら載せた方が反響は上がります。これは、中学生と高校生で学習塾に求められるものが大きく変わるからでしょう。

もっと多くの結果が出たら、高校生の集客の件もシェアしたいと思います。

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