読み手のハートを掴む塾チラシの作り方

前回の記事では、キャッチコピーで「何を言うのか」、
その具体的なアイデアをご紹介しました。

しかし、先生がチラシ、ホームページで成功する上で、
「何を言うのか」と同じくらい重要な要素があることをご存じでしょうか?


それは、「誰に言うのか」ということ。

塾のチラシはもちろん、すべての広告は、

「誰に向けて書いているのか?」

このポイントがずれてしまうと、どれだけ時間をかけても、また、
すでに高い効果が実証済みのキャッチコピーを真似ても、それほど反響は取れません。

この「誰に言うのか」を明確にする作業を、「広告ターゲットの設定」といいます。


Q. なぜ、ターゲットを設定しないといけないのか?


わかりやすく例をあげてご説明しましょう。

先生が、大切な人に誕生日プレゼントを贈るところをイメージしてください。

相手は、家族でも、恋人でも、友達でも、生徒でもOKです。

もし、先生が贈るプレゼントが、相手がずっと欲しがっていたものや、
相手の好みにピッタリとあったものなら?

「やったー!ありがとう!」
「これ、ずっと欲しかったんだ!」

と、心の底から喜んでもらえますよね。


では、先生が贈るプレゼントが、相手の好みを無視したものや、
ただ単に、自分の好みを押しつけるようなものだったとしたら?

先ほどと同じように、喜んでもらえるでしょうか。

きっと、「この人、私のこと何もわかってない…」と、思われてしまうでしょう。


先生が作るチラシにも、これと同じことが起きています。

誰に向けて書いているのか、
そのターゲットが設定されていないチラシは、

「何これ?」
「いったい、何が言いたいの?」

と、思われるだけで、相手に何も伝わりません。

そのようなチラシでは、当然、反響は期待できませんし、
広告に投資した大事なお金も、無駄になってしまうでしょう。

もし、先生がたくさんの反響を得たいと思うなら、
正しくターゲットを設定し、読み手のハートを掴む訴求をしなくてはなりません。


では、どうすれば、正しくターゲットを設定できるのか?
どうすれば、「この塾に通わせたい!」と思わせるチラシが作れるのか?

続けてご説明しましょう。



Q. ターゲットを正しく設定するには?


ターゲットを正しく設定するポイントは2つ。

第一に、チラシを読んで欲しい相手、
入塾を申し込んで欲しい相手を、先生が具体的にイメージすること。


第二に、その相手が「どんな悩みを抱えているのか」を知ることです。


先生の塾のチラシを受け取るお母さんは、
いったいどんな人で、どんな悩みを抱えているでしょうか?

パッと思いつくだけでも、

・テストの点数を見るたびにガッカリ…、もっと勉強できるようになって欲しい
・私立はお金がかかるので、せめて公立には入って欲しい
・子供の成績を伸ばしたいが、「勉強しろ!」と叱ることに疲れた
・入試が近いのに子どもが勉強をしない、このままで大丈夫だろうか…


など、このようなものが挙げられますよね。


普段は気にすることのない小さい悩みから、
胃がキリキリと痛みだすほどの深刻な悩みまで。

「そろそろ、何とかしなくっちゃ」と、悩みを気にしはじめたお母さんもいれば、
「ああ、今すぐに何とかしないと!」と、悩み、苦しんでいるお母さんもいるはずです。

なかには、「まだ、塾は必要ないわよね」と、楽観視しているお母さんもいるでしょう。

先生が、反響の大きいチラシを作る上で大切なことは、
これらの「ターゲットの悩みにあわせて、書くコピーを変えること」です。



Q. ターゲットにあわせて、コピーを変えるには?


具体的に例をあげてご説明しましょう。

最初は、

「うちの子には、まだ塾は必要ないわよね」

と、あまり悩みを気にしていないお母さんの場合。

このターゲットは、成績の良い子どもの多くは、塾に通っていることは知っています。

将来、受験などで、勉強ができないと子どもが困ることにも気づいているでしょう。

でも、「塾に通わせた方がいいよ」と、アドバスをしたところで、悩みは浅く、
「みんな、通っているみたいですね」と、まるで他人ごとのようにしか考えていません。

では、どうすればいいのか?


このような、まだ悩みの浅いターゲットに有効なのは、
「このまま悩みを気にしていないと、大変なことになるよ」と、教えてあげること。

たとえば、

・「高校受験は、中3からでも間に合う」と、思っていませんか?
・塾に通う時期の違いで、こんなに合格率に差がでることをご存じですか?


などのコピーが良いでしょう。



次に、

「そろそろ、うちの子も塾に入れた方がいいかしら?」
「となりの◯×さんのお子さんも、塾に通いはじめたみたいだし」


と、悩みを気にしはじめたお母さんの場合を考えてみましょう。

「何となく塾に通わせた方が良いんだろうな」とは考えていますが、
実際には、まだ何も行動を起こしていない状態です。

このような、悩みを気にしはじめたターゲットに有効なのは、
「あなたの悩みを解決する方法がここにあるよ」と教えてあげること。

たとえば、

・学習塾選びで失敗しないための「3つのポイント」
・この事実を知らずに、どこの塾にするかなんて決めないでください…


などのコピーが効果的になります。



最後に、

「このままでは、うちの子は高校に入れないかもしれない」
「すぐにでも塾に通わせて、成績をアップさせないと!」


と、悩み、苦しんでいるお母さんの場合。

このような、深刻な悩みに苦しんでいるターゲットは、
悩みを解決してくれるのなら、すぐにでも入塾を決めそうな状況にいます。

たとえるなら、砂漠でのどが渇いている人に水を売るようなもの。

入試までのわずかな期間で、確実に成績をアップできるなら、
月謝が多少高くても、喜んで払ってくれるお母さん、という感じです。

このターゲットに有効なのは、
「あなたの悩みを解決する確実な方法があるよ」と、自信をもって言い切ること。

たとえば、

・絶対にお子さんを志望校に合格させたいお母さんへ
・受験に成功する子どもと失敗する子ども、その決定的な違いとは?


などのコピーが良いでしょう。



このように、チラシを受け取ったお母さんのハートを掴むには、
「お母さんの悩みの深さにあわせて、書くコピーを変える」ことが大切になります。

先生の塾では、お母さんのどんな悩みを解決できるのか?

先生の塾の強みと、それを必要としているお母さんがどんな悩みを抱えているかを考え、
ターゲットのハートを鷲掴みにするコピーを書いてみてください。


Q. ターゲットは広くてもいいの?


普通に考えると、たくさんの反響を得るには、
広くターゲットを設定しなければならない、と思われるかもしれません。

しかし、現実はまったく逆です。

ターゲットは、幅広く設定すればするほど、
チラシの反響は、比例して下がっていくことを覚えておいてください。



・お子さんの成績を上げたいお母さん

ではなく、

・お子さんに「せめて公立高校に入ってほしい」と、お考えのお母さん
・お子さんのテストの点数を見るたびに、ため息をついているお母さん


の方が、よりたくさんの反響が期待できます。


これは、広告の歴史のなかで、くり返し実証されてきた、まぎれもない事実。

「できるだけターゲットを絞り込み、そのターゲットに突き刺さるコピーを書くこと」

これが、たくさんの反響を得る鉄則です。

では、今回のポイントをまとめましょう。



A. 読み手のハートを掴む塾チラシの作り方

1. 「誰に向けて書いているのか」を明確にすること
2. ターゲットの悩みの深さにあわせてコピーを変えること
3. ターゲットはできるだけ絞り込む、幅広く設定すると反響が下がるので注意!

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